いつも通り家を出て、ガレージに止めてある車の前でキーに手をかけて高崎は唐突にハっとした。
-----あれ・・・鞄軽いな・・・
思って鞄を開けてみると入っていなければいけないノートパソコンが見えない。
-----忘れてきた・・・
ノートパソコンを。
高崎は滅多にしない事に自分でも驚きながら、8階の自分の家まで戻った。
「あれ、どうした?」
出て行ってすぐ帰って来た高崎に、キッチンに立っていた小城は手を拭きながら玄関に顔を出した。
「パソコン忘れました」
ため息を交えた声で高崎は言うと自室に戻ってパソコンを鞄に入れた。
どうしてこんな大きなものを忘れるのか。
「いってらっしゃい。気をつけてな」
改めて言われて、高崎は小さな笑みととのに頷いた。
「車慌てるなよ」
「はい」
高崎は頷いて、本日2度目。玄関を出た。
そしてもう1度ガレージに着いて車に向って数歩歩いた時だった。
-----あ、ネクタイ忘れた。
いつも職場についてから締めるネクタイを持って出るのを忘れた。
玄関に置いておいたハズなのに。
-----今日はどうしたんだ・・・・・・
高崎は深々とため息をついてから、歩いた道を戻りエスカレーターのボタンを押そうとした時、目の前の扉が開いた。
「あ」
ふっと目の前に立つ小城が笑った。その手にはネクタイが。
「はい、ネクタイ」
「ありがとうございます」
・・・・・・・・・・・・
忘れたモノは違いますが、今朝の私はこんなで、駅と家とを朝から往復往復・・・>_<
ボケボケです。
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